FPの通信講座選びで迷っている方のために、先に結論からお伝えします。
| あなたのタイプ | おすすめ |
|---|---|
| とにかく費用を抑えたい・スキマ時間で学びたい | スタディング |
| 紙のテキストでしっかり学びつつ、eラーニングも使いたい | フォーサイト |
| 完全な初心者で、添削やスケジュール管理に伴走してほしい | ユーキャン |
| 3級だけ取れればいい | 講座は不要。独学で十分 |
僕はデジタルマーケティング職の会社員で、転職を4回経験する中で「学び直し」の重要性を痛感してきた立場です。この記事では、各社の公式情報と公開されている口コミを調査・整理した結果をもとに、スタディング・フォーサイト・ユーキャンの3社を比較します。僕自身の受講体験談ではなく、あくまで調査ベースの整理であることは先にお断りしておきますね。
なお、記事中の料金はすべて2026年6月時点の目安で、キャンペーン等により変動します。申し込み前に必ず公式サイトで最新情報を確認してください。
前提:FP試験はCBT移行で「いつでも受けられる」試験になった
講座選びの前に、試験制度の変化を押さえておきましょう。ここを知らないと、古い情報を前提にした講座選びをしてしまいます。
- ▸FP3級:2024年度からCBT方式(テストセンターでのパソコン受験)に完全移行
- ▸FP2級:2025年4月からCBT方式に完全移行
つまり、紙の一斉試験の日程に合わせて勉強する時代は終わり、自分の仕上がりに合わせて受験日を選べるようになりました。これは講座選びにも影響します。自分のペースで進められるぶん、「いつでも受けられる=いつまでも受けない」という先延ばしのリスクも生まれたからです。スケジュール管理が苦手な人ほど、ペース管理をサポートしてくれる講座の価値が上がった、と言えます。
直近の合格率も見ておきましょう。日本FP協会のFP2級は、2025年4〜9月が学科54.78%・実技69.67%、2025年10月〜2026年2月が学科47.18%・実技56.47%。回によって変動はありますが、おおむね半数前後が受かる試験です。ちなみにFP試験は日本FP協会ときんざいの2団体が実施していて、学科は共通、実技の科目が異なります。試験制度の詳細はFPの難易度と合格率で深掘りしています。
3級は独学でも可、講座の価値が出るのは2級から
僕の整理はシンプルです。FP3級に講座は基本的にいらない。
3級は合格率8割前後の回が多く、勉強時間の目安も30〜100時間。市販テキスト1冊と過去問演習で十分に戦えます。数千円のテキスト代で済むものに数万円をかける必要はないでしょう。
一方、2級になると話が変わります。勉強時間の目安は100〜300時間に増え、学科の合格率は回によっては5割を切る。出題範囲の広さに対して「どこを捨てて、どこを取るか」の戦略が必要になり、ここで講座の教材設計やカリキュラムが効いてきます。独学と講座の損益分岐点についてはFPは独学で受かる?で詳しく比較しているので、迷っている方はそちらもどうぞ。
ここから先は、「2級まで取りに行く人」を想定して3社を比較していきます。
3社比較表:料金・教材・サポート・向く人
| 項目 | スタディング | フォーサイト | ユーキャン |
|---|---|---|---|
| 料金目安(※) | 3級は数千円〜、2級コースは3万円前後 | 数万円帯 | 約6万円前後 |
| 教材形式 | スマホ完結(動画+WEBテキスト+問題演習) | フルカラー冊子テキスト+eラーニング「ManaBun」 | 冊子テキスト中心+デジタル教材 |
| 学習サポート | AIによる問題復習機能。質問は回数制限あり(コースによる) | eラーニングで進捗管理。質問対応あり | 添削指導とスケジュール管理が手厚い |
| 向く人 | 費用重視・スキマ時間学習派 | 紙とデジタルの両方を使いたい人 | 初心者で伴走サポートがほしい人 |
※2026年6月時点の目安。キャンペーン等で変動するため、必ず公式サイトで最新の価格を確認してください。
それぞれの特徴と、申し込む前に知っておくべき注意点を見ていきます。
スタディング:コスト最優先+スマホ完結派の第一候補
スタディングの最大の武器は価格です。FP3級は数千円から、2級コースでも3万円前後と、通信講座の中では最安水準。講義動画からWEBテキスト、問題演習までスマホで完結する設計なので、通勤電車や昼休みのスキマ時間を学習時間に変えられます。AIが間違えた問題を最適なタイミングで復習させてくれる機能も、忙しい社会人には合理的な仕組みだと思います。
スタディングの注意点
- ▸冊子テキストは標準では付かない(オプション扱い)。紙に書き込みながら覚えたい人には不向きです
- ▸質問サポートには回数制限がある(コースによる)。わからないことを何度も聞きたい人は窮屈に感じるかもしれません
- ▸画面学習が中心のため、長文を紙で読み込むスタイルが合う人には相性が分かれます
公開口コミでも「安くて十分だった」という声と「紙がないのが不安だった」という声に割れる傾向があります。詳しい評判の分析はスタディングの評判にまとめました。
フォーサイト:紙のテキストとeラーニングの「いいとこ取り」
フォーサイトは、フルカラーの冊子テキストとeラーニングシステム「ManaBun」を組み合わせたスタイルが特徴です。図解中心で要点を絞ったテキストは「合格に必要な範囲だけを効率よく」という設計思想で、紙でじっくり学びつつ、外出先ではManaBunで講義視聴や問題演習ができます。料金はFP・簿記とも数万円帯で、スタディングとユーキャンの中間的なポジションですね。
フォーサイトの注意点
- ▸テキストが要点絞り込み型のため、網羅性を求める人や「全部を理解してから進みたい」タイプには物足りなく感じる可能性があります
- ▸料金はスタディングより高めの水準。冊子教材に価値を感じるかどうかで評価が分かれます
- ▸コースやキャンペーンで価格が変わりやすいので、申し込みのタイミングは公式サイトで要確認です
口コミの傾向や教材の詳しい中身はフォーサイトの評判で整理しています。
ユーキャン:完全初心者に寄り添う伴走型
ユーキャンのFP講座は約6万円前後と3社の中では最も高い価格帯ですが、そのぶん添削指導とスケジュール管理のサポートが手厚いのが特徴です。提出した課題に講師からフィードバックが返ってくる添削は、独学だと得られない「自分の弱点の客観視」ができる仕組み。学習スケジュールも示してくれるので、「何から手をつければいいか分からない」という完全初心者でも迷いにくい設計です。
通信教育の老舗としての安心感を重視する人、過去に独学で挫折した経験がある人には、この伴走型の価値は大きいと思います。
ユーキャンの注意点
- ▸3社の中では料金が最も高い水準。サポートを使い倒さないと割高になります
- ▸学習スタイルが冊子テキスト中心のため、スマホ完結のテンポ感を求める人には向きません
- ▸標準学習期間が長めに設計されており、短期集中で一気に取りたい人にはペースが合わない可能性があります
教育訓練給付金で実質負担を下げられる場合がある
見落としがちなポイントとして、教育訓練給付金の存在があります。一般教育訓練給付金は、対象講座の受講料の20%(上限10万円)が修了後に支給される制度。たとえば6万円の講座が対象なら、実質負担を1万円以上下げられる計算になります。
ただし注意点がひとつ。対象になるかどうかは講座ごとに指定されているため、同じ会社でもコースによって対象・対象外が分かれます。受講したいコースが対象かは、ハローワークの教育訓練講座検索システムか各社公式サイトで必ず事前に確認してください。制度の仕組みと申請手順は教育訓練給付金ガイドで詳しく解説しています。
失敗しない選び方:3つのステップ
最後に、講座選びの手順を整理します。
1. 目標級を決める:3級で止めるなら独学。2級まで行くなら講座を検討。CBT化で受験日は自由に選べるので、学習開始から逆算して受験時期も仮決めしておくと先延ばしを防げます 2. 学習スタイルで絞る:スマホ完結ならスタディング、紙+デジタルならフォーサイト、伴走サポートならユーキャン。料金だけで選ぶと、自分の学習スタイルと合わずに挫折するのが一番もったいないパターンです 3. 最新価格と給付金対象を公式サイトで確認:価格はキャンペーンで動きますし、給付金の対象可否はコース単位。この2点を確認してから申し込めば、後悔はかなり減らせると思います
まとめ
FPの通信講座選びのポイントを振り返ります。
- ▸FP試験は3級・2級ともCBTに完全移行。自分のペースで受けられる反面、ペース管理の重要性が増した
- ▸3級は独学で十分。講座の価値が出るのは、勉強時間100〜300時間・合格率も下がる2級から
- ▸費用とスキマ時間重視ならスタディング、紙とデジタルの併用ならフォーサイト、初心者への伴走ならユーキャン
- ▸どの講座にも注意点はある。冊子の有無、質問制限、料金水準は申し込み前に必ず確認を
- ▸教育訓練給付金(20%・上限10万円)の対象講座なら実質負担を下げられる。対象可否はハローワークの検索システムで確認
講座はあくまで合格までの移動手段で、どれを選んでも最後に問われるのは学習の継続です。自分の生活リズムに一番なじむ講座を選ぶこと。それが、遠回りに見えて一番の近道だと僕は思います。
