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退職代行を使われた側の話|管理職が見た連絡が来た日の社内

退職代行を使われた側の話|管理職が見た連絡が来た日の社内

2026-06-10

4分で読めます

退職代行使われた側管理職体験談

※本記事には広告(プロモーション)が含まれます。

退職代行の記事は「使う側」の視点ばかりだった

退職代行について検索すると、出てくるのは「使い方」「おすすめランキング」「体験談」——ぜんぶ使う側の話。

でも、退職代行を使おうか迷っている人が本当に知りたいことのひとつは、「連絡が入ったあと、会社の中で何が起きるのか」じゃないでしょうか。上司は激怒するのか。同僚に何と言われるのか。手続きは本当に進むのか。

僕は大手企業で管理職をしていて、部下やチームメンバーの退職対応を何度も経験してきました。退職代行経由の退職が職場で処理されていく様子も見ています。今日はその「受けた側」から見えていた風景を書いてみたいと思います。これを知っておくだけで、使う側の不安はかなり減るはずです。

連絡が来た日、社内で起きること

退職代行からの連絡は、だいたい朝イチに電話で入ります。受けるのは人事か、本人の上司。

最初の反応は、正直に言うと「驚き」。ただ、それは「裏切られた」という怒りというより、「そこまで追い詰めていたのか」という戸惑いに近かった気がします。少なくとも僕の周りの管理職はそうでした。

そのあとの動きは、拍子抜けするくらい事務的だったりします。

1. 人事が本人の退職意思を確認する(代行業者経由、または本人へ書面で) 2. 上司は人事から「本人に直接連絡しないでください」と釘を刺される 3. 貸与PCや社員証の返却、私物の郵送、有給消化の扱いが事務処理として流れていく 4. チームには「◯◯さんは退職されます。引き継ぎはこうします」とだけ共有される

ドラマみたいな修羅場は起きません。大きな会社ほど、退職は「感情の問題」ではなく「手続きの問題」として処理されます。会社って、人が抜けても回るように設計されていますから。

上司として、正直どう思ったか

きれいごと抜きで書きます。

最初に感じるのは自分への問い。「なぜ直接言ってもらえなかったんだろう」。管理職にとって退職代行は、マネジメントの通信簿みたいなところがあります。直接言えない空気を作っていたのは、たいてい受けた側なんだと思います。

一方で、これも事実として書いておきたいんです。数日もすれば、職場は完全に日常に戻ります。送別会がないだけで、あとは普通の退職と何も変わりません。「辞めた人の話」で持ちきりになるのは、長くて数日。あなたが思うほど、誰もあなたの辞め方を覚えていないんですよね。

「残る人に申し訳ない」と悩んでいる人には、この温度感をそのまま受け取ってほしいと思います。罪悪感との折り合いについては退職代行に罪悪感を持つあなたへで別途書きました。

受けた側から見て「対応が変わる」ポイント

ここからが、使う側にとって一番実用的な話かもしれません。受けた側の経験から言うと、会社側の対応は「どこから連絡が来たか」で変わります

民間業者からの連絡

人事は「本人の意思確認」を慎重に進めます。民間業者は法律上、退職意思の伝達しかできない(交渉をすれば弁護士法違反になる)ことを、会社側も知っているからです。有給の扱いなどで会社側が強気に出る余地が、構造上どうしても残ってしまいます。

労働組合・弁護士からの連絡

空気が変わります。労働組合には団体交渉権があり、弁護士は法的請求まで担えるため、会社は「これは法務・労務マターだ」と認識して規定通りに、淡々と、確実に処理します。揉めて団体交渉や訴訟に発展することを、会社は何より避けたいわけです。

受けた側として何件か見てきた率直な実感は、「労組か弁護士からの連絡は、会社を一番『ちゃんと』させる」ということ。3つの運営形態の法的な違いは労働組合と弁護士の退職代行の違いに詳しくまとめています。

「会社が認めない」「損害賠償」は基本的に起きない

使う側が恐れる2大シナリオについて、受けた側の目線で答えておきます。

「退職を認めてもらえないのでは」——これは起きません。期間の定めのない雇用なら、民法627条で申し入れから2週間で契約は終了します。会社に拒否権はなく、人事もそれを百も承知。社内で「認めない」という議論になったことは、僕の知る限り一度もありませんでした。

「損害賠償すると言われるのでは」——大手では聞いたことがありません。法的に成立するハードルが極めて高いうえ、そんな対応をすれば労務リスクと評判リスクのほうがよほど大きいからです。仮に小さな会社でそうした発言が出たとしても、引き止めの脅しであることがほとんどだと思います(この論点は退職代行は違法?非弁行為の境界線で整理しました)。

受けた側として、これから使う人に伝えたいこと

最後に、管理職だった立場から3つだけ。

1. 使うことを恥じる必要はありません。 直接言えない関係を作った責任の少なくとも半分は会社側にあります。受けた側も、どこかでそれを分かっていたりします 2. どうせ使うなら、交渉力のあるところを選んでください。受けた側から見ても、労組・弁護士運営は手続きが確実に進みます。選び方は完全ガイドにまとめました 3. 辞めたあとの設計まで考えておいてほしいんです。退職は終わりではなく、環境の引っ越しみたいなもの。僕は4回会社を辞めて、年収は410万円から1,200万円になりました。辞め方より「次の場所選び」のほうが、人生への影響は何倍も大きいと思っています

次の場所をどう選ぶかは、このサイトの本業。転職ノウハウならなら式転職診断も、落ち着いたら覗いてみてください。


*本記事は筆者の経験に基づく一般的な情報提供であり、法的助言ではありません。個別の事案については専門家にご相談ください。*

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デジタルマーケティング歴10年。5社の転職で年収3.5倍を実現。 「出世しなくても環境を変えるだけで年収は上がる」をテーマに発信中。