「副業でブログを始めたい。でもレンタルサーバーの比較記事を開くと10社も20社も並んでいて、結局どれを選べばいいのか分からない」
そんな状態で止まっている人に向けて書いています。
先に言ってしまうと、個人が副業ブログを立ち上げるだけなら、候補は3〜4社で十分です。それ以上並べても選択肢が増えるだけで、決められない時間が延びるだけなので。
そしてもうひとつ。料金は「月額○○円〜」の表示ではなく、3年でいくら払うかと更新時にいくらになるかで見たほうがいい。広告に出てくる「実質月額660円」みたいな数字は、ほぼ例外なく36ヶ月一括払いを前提に組み立てられたものです。
僕はデジタルマーケティング業界で10年ほど働いていて、こういう料金表示を「作る側」の発想を仕事で見てきました。だからこの記事は、安い順に並べるだけで終わらせず、その数字がどう作られているかまで踏み込みます。
先に結論:タイプ別の早見表
細かい比較の前に、結論から。すべて2026年8月時点の各社公式サイトの表示価格(税込)です。
| あなたのタイプ | おすすめ | 最安の実質月額 | その条件 |
|---|---|---|---|
| とにかく安く始めたい | ロリポップ! ライト | 330円 | 36ヶ月契約 |
| 定番の安心を取りたい | エックスサーバー スタンダード | 693円 | 36ヶ月契約+キャンペーン適用 |
| 割引率と表示速度を重視 | ConoHa WING ベーシック | 649円 | 36ヶ月一括(WINGパック55%OFF) |
| 長期一括に抵抗がある | さくらのレンタルサーバ スタンダード | 月払い660円 | 契約期間の縛りなし・14日間無料お試し |
はっきり書くと、この4つのどれを選んでも副業ブログは問題なく運営できます。月に数千〜数万PVの規模でスペック不足になるサーバーは、いまの主要各社にはほぼありません。
だからこそ、決め手は「性能」より「支払い方が自分に合っているか」になります。ここを外すと、2年目や3年目に「思ったより高い」と後悔することになる。
この記事の立場:契約レビューではなく「公式情報の横並び調査」
正直に書いておくと、僕は4社すべてを契約して比べたわけではありません。この記事は、2026年8月時点で各社の公式料金ページを1つずつ開き、契約期間別の月額・初期費用・特典の適用条件を突き合わせたものです。速度についても自分でベンチマークを取っていないので、「A社が最速」といった断定はしません。各社の公表値や第三者の計測を「そう主張されている」という形で扱います。
そのかわり、価格表示の読み方には遠慮なく踏み込みます。料金ページを設計する側の意図が分かる立場なので、「なぜこの数字が大きく出ているのか」は説明できるつもりです。
そもそもブログの始め方から知りたい人は、副業ブログの始め方を先に読んだほうが順序としてスムーズだと思います。
4社比較表:2026年8月時点の公式料金
| サービス/プラン | 実質月額(最安) | 12ヶ月契約の月額 | 初期費用 | 無料ドメイン | ストレージ | 無料お試し |
|---|---|---|---|---|---|---|
| エックスサーバー スタンダード | 693円 | 990円 | 0円 | 最大2つ永久無料 | 500GB(NVMe SSD) | 10日間 |
| ConoHa WING ベーシック | 649円 | 991円 | 0円 | 最大2つ永久無料 | 500GB(SSD) | なし |
| ロリポップ! ハイスピード | 660円 | 1,045円 | 0円 | 2つずっと無料 | 700GB(SSD) | 10日間 |
| ロリポップ! ライト | 330円 | 539円 | 0円 | 条件が異なるため要確認 | 350GB(SSD) | 10日間 |
| さくらのレンタルサーバ スタンダード | 500円 | 550円 | 0円 | 公式に特典の記載なし | 300GB(SSD) | 14日間 |
いずれも税込表示。実質月額はすべて36ヶ月契約(一括前払い)時の月額換算です。
この表だけ見ると、ロリポップ!ライトの330円が圧勝に見えます。でも、その下の表を見ると印象が変わるはずです。
「3年でいくら払うか」に並べ直すとこうなる
| サービス/プラン | 実質月額 | 36ヶ月の支払総額 | 契約時に一括で払う額 |
|---|---|---|---|
| ロリポップ! ライト | 330円 | 約11,880円 | 同額 |
| さくらのレンタルサーバ スタンダード | 500円 | 18,000円 | 同額 |
| ConoHa WING ベーシック | 649円 | 約23,364円 | 同額 |
| ロリポップ! ハイスピード | 660円 | 約23,760円 | 同額 |
| エックスサーバー スタンダード | 693円 | 約24,948円 | 同額 |
ここが月額表示だと見えなくなる部分です。「月693円なら安い」と思って申し込むと、決済画面に約25,000円が出てくる。
副業ブログを始めようとしている人にとって、初手で2万5千円の一括払いは決して軽くありません。しかも3年後まで続いている保証はどこにもない。この点は後半の「よくある失敗」でもう一度触れます。
なお、さくらのレンタルサーバだけは36ヶ月一括が18,000円と公式に総額表示されていて、そこから月額換算500円を出しています。総額から書いてくれるのは親切な設計だと思います。
エックスサーバー:迷ったらここ、と言われる理由
老舗の定番。2026年8月時点でスタンダードプランは、3ヶ月1,320円/6ヶ月1,210円/12ヶ月990円/24ヶ月836円/36ヶ月693円(すべて税込・月額)という段階設定です。初期費用は0円。
公式サイトでは「最大30%オフ」のキャンペーンが9月7日まで告知されていて、36ヶ月契約時の693円はこの割引を織り込んだ水準にあたります。キャンペーン価格である以上、時期によって数字は動くと考えてください。
機能面はnginx採用、自動バックアップが過去14日分(Web・メール・MySQLとも)、WordPress簡単移行あり、無料SSL、転送量無制限。サポートは電話が平日10:00〜18:00、メールが24時間365日受付、チャットが平日10:00〜18:00と公式に明記されています。
独自ドメイン永久無料は最大2つですが、条件に段差があります。スタンダードプランは12ヶ月契約で1つ、24ヶ月以上の契約で2つ。「2つ無料」を目当てにするなら契約期間を意識する必要がある、ということですね。
僕がこのサーバーを筆頭に挙げる理由は、性能より情報量です。利用者が多いぶん、トラブル時に検索で解決策にたどり着ける確率が高い。初心者の実質的なコストは「詰まって止まる時間」なので、そこが効いてきます。
ConoHa WING:割引率の見せ方がいちばん派手
GMOインターネットグループのサービス。長期契約プランの「WINGパック」で、ベーシックが3ヶ月1,331円/6ヶ月1,210円/12ヶ月991円/24ヶ月844円/36ヶ月649円(税込)。初期費用は無料で、最低契約期間は3ヶ月からです。
面白いのは割引率の見せ方で、公式サイトは3ヶ月を8%OFF、12ヶ月を31%OFF、36ヶ月を55%OFFと並べています。さらに2026年8月時点では「HappySummerキャンペーン」(8月24日16:00まで、最大55%OFF)が走っている状態。
割引率をここまで前面に出す設計は、マーケター目線で見るとよくできています。55%という数字は強い。ただし基準になっている「通常料金」は時間課金(ベーシックで2.5円/時、月額上限1,452円)です。比べるべきは他社の同条件=36ヶ月契約の月額であって、割引率そのものではありません。
スペックはベーシックでSSD 500GB、Apache+nginx構成、自動バックアップは1日1回・過去14日分。独自ドメインは契約中ずっと最大2つ無料です。
ここに1つ注意点があって、2つ目の無料ドメインは選べるTLDが限定されます。1つ目は.comや.netを含む幅広い選択肢がありますが、2つ目は.online/.space/.website/.tech/.site/.fun/.tokyo/.shopといった種類から選ぶ形。「2つとも.comが無料でもらえる」と思っていると期待と違うので、申し込み前に確認してください。
もうひとつ、ConoHa WINGには無料お試し期間の設定がありません。エックスサーバーやロリポップ!の10日間、さくらの14日間と違い、契約=課金開始になります。触ってから決めたいタイプなら、この差は小さくないはず。
エックスサーバーとConoHa WINGで迷っている人は、エックスサーバーとConoHa WINGはどっちがいいかで両者の違いをもう少し細かく比べています。
ロリポップ!:初期費用を最小にしたいなら
GMOペパボのサービスで、価格の刻み方がいちばん細かい。契約期間別の月額(税込)はこうなっています。
| プラン | 1ヶ月 | 12ヶ月 | 24ヶ月 | 36ヶ月 |
|---|---|---|---|---|
| エコノミー | 231円 | 231円 | 231円 | 121円 |
| ライト | 605円 | 539円 | 462円 | 330円 |
| ハイスピード | 1,430円 | 1,045円 | 990円 | 660円 |
初期費用は全プラン0円、無料お試しは10日間(クレジットカード不要)。
まず押さえておきたいのは、最安のエコノミープランではWordPressが使えないこと。データベースが使えないため、ブログ用途の実質的な下限はライトの330円です。「月121円でブログが作れる」ではないので、そこは誤解しないように。
ライト(350GB)とハイスピード(700GB)の差は容量だけではありません。ハイスピード以上はLiteSpeedを採用した高速化構成で、電話サポートの対象にもなります。独自ドメインの「ずっと無料」も、公式が2個無料と明記しているのはハイスピードとエンタープライズ。条件は12ヶ月以上の契約かつ自動更新設定の維持です。ライトの扱いは別条件になるので、ドメイン特典を当てにするなら申込画面で確認してください。
つまりロリポップ!は「330円の最小構成」と「660円の他社同等構成」という2つの顔を持つサービス、と捉えると分かりやすいと思います。
さくらのレンタルサーバ:長期一括を避けたい人の逃げ道
老舗中の老舗。スタンダードプランの料金は、月払い660円/12ヶ月一括6,600円(月額換算550円)/24ヶ月一括12,936円(同539円)/36ヶ月一括18,000円(同500円)。初期費用は無料です。
このサーバーの価値は、価格そのものより契約の柔軟さにあります。無料お試しが14日間と主要各社の中で長く、クレジットカード登録なしで試せる。しかも月払いで始めれば、3年分を先払いしなくていい。
月払い660円は36ヶ月一括の500円より高く見えますが、差額は月160円です。「続くか分からない状態で25,000円を払う」リスクと比べたら、この160円は保険料として妥当な範囲だと僕は思います。サポートは電話がコールバック予約制、SSDはスタンダードで300GB、転送量無制限。3年契約なら最大36%オフなので、手応えを掴んでから長期契約に切り替える順序も取れます。
参考までに、mixhostのスタンダードは12ヶ月968円/24ヶ月913円/36ヶ月858円(税込)と契約期間による価格差が小さい設計。30日間返金保証と独自ドメイン永久無料が付きます。長期割引の傾斜が緩いぶん、短期でも割高になりにくいタイプです。
選ぶときに見るべき5つの軸
1. 「実質月額」のカラクリ(いちばん重要)
もう一度書きます。広告に出ている「月額○○円〜」は、ほぼ全社が36ヶ月一括前払いの月額換算です。さらにキャンペーン割引が乗っていることもある。
同じプランでも、契約期間を3ヶ月にすると価格は跳ね上がります。エックスサーバー スタンダードなら693円が1,320円、ConoHa WING ベーシックなら649円が1,331円。実に2倍前後。
これは各社が悪質なわけではなく、業界全体の慣習です。競合が全員36ヶ月ベースの数字を出しているところに1社だけ12ヶ月ベースの数字を出したら、比較表で不利になる。だから横並びになる。マーケティングの構造としてそうなっている、という話です。
対処法はシンプルで、比較するときは契約期間を必ずそろえる。できれば36ヶ月の支払総額まで出して並べる。この記事の総額表を作ったのはそのためです。
2. 表示速度
ここは慎重に書きます。僕自身が計測していないので、断定はしません。
分かっているのは、各社が使うWebサーバーソフトに違いがあること。ロリポップ!はハイスピード以上でLiteSpeedを採用し、公式が「Apache比で高速」と説明しています。エックスサーバーはnginx、ConoHa WINGはApache+nginx構成。
注意したいのは「自社調査で他社の◯倍速い」という表現の扱いです。測定条件を決めているのが自社である以上、有利な条件が選ばれている可能性は常にある。第三者が同一条件で計測した記事(マイベストなどはLighthouseで72時間分の実測を公開しています)のほうが、比較材料としては信頼できます。
そして身も蓋もない話をすると、月数万PVまでの個人ブログでは、サーバー間の速度差より画像の最適化とテーマの軽さのほうが体感に効きます。速度を理由に高いプランを選ぶ前に、そちらを見直したほうが費用対効果は高い。
3. WordPress簡単移行があるか
「あとで乗り換える可能性」への保険です。エックスサーバーは他社で運用中のWordPressを自動移行する機能を公式に用意していて、ConoHa WINGにもかんたん移行があります。副業ブログは始めた時点で規模が読めないので、安いプランで始めて成長したら移る前提に立つなら、移行機能の有無は最初に見ておく価値がある。
4. サポート形態
意外と差が出ます。エックスサーバーは電話(平日10:00〜18:00)・メール(24時間365日受付)・チャット(平日10:00〜18:00)。ロリポップ!はハイスピード以上で電話対応。さくらは電話がコールバック予約制です。
会社員が副業でやる以上、作業時間は平日夜か週末になります。平日日中しか電話が繋がらないなら、実質的に頼れるのはメールとチャット。「電話サポートあり」の一言だけで安心しないことです。
5. 無料ドメイン特典の「条件」
年1,000〜2,000円のドメイン代が無料になる特典は、3年で見れば数千円の差になります。ただし条件が細かい。
- ▸エックスサーバー:スタンダードは12ヶ月契約で1つ、24ヶ月以上で2つ
- ▸ConoHa WING:WINGパック契約中は最大2つ。ただし2つ目は選べるTLDが限定
- ▸ロリポップ!:12ヶ月以上の契約かつ自動更新設定が条件。2個無料はハイスピード以上
共通しているのは、サーバーを解約すると無料の権利も終わるという点。ドメインが人質になる構造なので、「無料だから」と特典目当てで契約期間を延ばすのは順序が逆です。ドメイン代は年間1,000円台。そのために3年契約を選ぶ判断が妥当かどうかは、冷静に見たほうがいい。
よくある失敗2つ
安さだけで選んで、更新時に高くなる
いちばん多いのがこれ。キャンペーン価格や36ヶ月割引で契約して、更新のタイミングで通常価格に戻り「聞いていた金額と違う」となるパターンです。
たとえばエックスサーバー スタンダードの693円はキャンペーン込みの水準で、同じ条件が3年後にある保証はありません。ConoHa WINGの55%OFFも同様に、基準は月額上限1,452円の時間課金です。
対策はシンプルで、契約前に「キャンペーンなし・通常価格での更新額」をメモしておくこと。その金額でも払い続けたいと思えるかどうかで判断すれば、更新時に驚かずに済みます。
プランが過剰
立ち上げ期のブログに月2,000円のプランは要りません。エックスサーバーのプレミアム(36ヶ月で月1,386円)やConoHa WINGのスタンダード(同1,925円)は、それなりのアクセス規模やサイト数を前提にした設計です。
主要各社は上位プランへの変更に対応しているので、WordPressが動く一番下のプランで始めて、重くなってから上げればいい。3年契約と過剰プランを両方選ぶと初期投資が5万円近くになることもある。副業の入口としては重すぎます。
なお、サーバー代やドメイン代は副業の必要経費として計上できます。このあたりはブログ収入の確定申告で整理しているので、収益が出てきたら確認してみてください。
まとめ:性能ではなく「支払い方」で選ぶ
4社を横並びで調べて感じたのは、性能面の決定的な差はもう小さいということ。どれを選んでも副業ブログは動きます。差が出るのは支払い方のほうでした。
- ▸3年続ける覚悟があって定番を取りたい → エックスサーバー スタンダード(36ヶ月693円)
- ▸割引率と容量のバランスを取りたい → ConoHa WING ベーシック(36ヶ月649円)
- ▸出費を最小にして試したい → ロリポップ! ライト(36ヶ月330円)
- ▸一括払いを避けたい・まず触りたい → さくらのレンタルサーバ スタンダード(月払い660円、14日間無料お試し)
最後にもう一度。「実質月額○○円」は36ヶ月一括前提の数字で、決済画面に出てくるのはその36倍です。この構造さえ理解していれば、どこを選んでも大きくは外しません。逆に、ここを知らないまま「安いから」で決めるのがいちばん危ない。サーバー選びで悩む時間は、記事を1本書く時間に回したほうが確実にリターンがあります。
※本記事の料金はすべて2026年8月時点で各社公式サイトに掲載されていた税込価格です。キャンペーンや価格改定で変動するため、申し込み前に必ず公式サイトで最新の金額と適用条件を確認してください。
よくある質問
Q. 個人の副業ブログなら、結局どのレンタルサーバーを選べばいいですか?
迷ったらエックスサーバーのスタンダードで問題ありません。2026年8月時点でキャンペーン適用時の36ヶ月契約が月額693円(税込)、独自ドメイン永久無料が最大2つ、WordPress簡単移行と自動バックアップ14日分が標準。情報量が多く、詰まったときに検索で解決しやすいのも初心者には効きます。初期の出費を抑えたいならロリポップ!ライト、長期一括に抵抗があるならさくらの月払いという選び方も。
Q. 副業ブログのサーバー代は月いくらくらい見ておけばいいですか?
WordPressを動かす前提なら月500〜1,000円が相場です。加えて独自ドメイン代が年1,000〜2,000円ほどかかりますが、主要各社は12ヶ月以上の契約でドメインを無料にする特典を用意しています。ただし広告の最安値は36ヶ月一括の月額換算なので、契約時に2万〜2万5千円をまとめて払う点は把握しておいてください。
Q. 「実質月額○○円〜」という表示はなぜあんなに安いのですか?
ほぼ全社が「もっとも長い契約期間を一括前払いした場合の月額換算」を広告表示に使っているからです。さらにキャンペーン割引が重なることもある。同じプランでも3ヶ月契約なら月1,300円前後になるのが普通で、表示価格の2倍近い差が出ます。比べるときは契約期間をそろえ、できれば36ヶ月の支払総額で並べ直すのが確実です。
Q. 安いプランで始めて、後から上のプランに変えられますか?
主要各社は上位プランへの変更に対応しているので、最初から高いプランを選ぶ必要はありません。注意点はロリポップ!のエコノミープランのようにWordPress(データベース)が使えない最安プランがあること。ブログ用途なら、WordPressが動く一番下のプランから始めてアクセスが増えてから上げる、が無駄のない順序です。
