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失業保険はいくらもらえる?月収別の総額早見表と計算方法【2026年8月改定対応】

失業保険はいくらもらえる?月収別の総額早見表と計算方法【2026年8月改定対応】

2026-08-05

10分で読めます

失業保険基本手当計算方法早見表

「会社を辞めたら、失業保険はいくら入ってくるんだろう」。退職を考え始めたとき、まず知りたいのはここですよね。

先に答えから言います。もらえる総額のざっくり相場は「離職前の月収(額面)の5〜8割 × 90日分〜」です。たとえば月収25万円・自己都合退職・勤続5年なら、総額の目安は約52万円。同じ月収25万円でも、会社都合(35歳・勤続10年)なら約139万円まで増えます。

金額を決める要素は「離職前6ヶ月の給料」「年齢」「勤続年数(雇用保険の加入期間)」「離職理由」の4つだけ。この記事では計算式を3ステップに分解したうえで、月収20〜40万円の総額早見表(2026年8月時点)と、多くの人が引っかかる計算の落とし穴をまとめました。

僕自身、転職を4回してきたので、離職票まわりの手続きには何度も付き合ってきました。「思っていた金額と違う」となりやすいポイントを先に知っておくと、退職後の資金計画はかなり立てやすくなるはずです。

なお、この記事の金額はすべて2026年8月時点(2026年8月1日改定後)の厚生労働省公表値に基づいています。上限額などは毎年8月1日に改定されるため、最終的な正確な金額は離職票を持ってハローワークで確認してください。

失業保険の金額が決まる仕組み【計算式は3ステップ】

失業保険は、正式には「雇用保険の基本手当」といいます。計算の流れはシンプルで、次の3ステップです。

1. 賃金日額を出す(離職前6ヶ月の賃金総額 ÷ 180) 2. 基本手当日額を出す(賃金日額 × 給付率50〜80%) 3. 総額を出す(基本手当日額 × 所定給付日数)

順番に見ていきます。

ステップ1:賃金日額 = 離職前6ヶ月の賃金総額 ÷ 180

まず、辞める直前6ヶ月分の給料を合計して180で割ります。ここでいう「賃金」は手取りではなく総支給(額面)。残業代や通勤手当などの各種手当は含みますが、賞与(ボーナス)は含みません

  • 月収25万円なら:25万円 × 6ヶ月 ÷ 180 = 賃金日額 約8,333円

「離職前の給料を日給に換算したもの」というイメージです。

ステップ2:基本手当日額 = 賃金日額 × 給付率50〜80%

賃金日額に給付率を掛けたものが、1日あたりの受給額(基本手当日額)になります。給付率は50〜80%(60〜64歳は45〜80%)で、給料が低かった人ほど80%に近く、高かった人ほど50%に近づく仕組みです。

2026年8月1日からの区分はこうなっています(離職時59歳以下の場合)。

賃金日額給付率
3,203円〜5,480円未満80%
5,480円〜13,490円80%→50%(段階的に低下)
13,490円超〜年齢別上限50%

そして基本手当日額には年齢別の上限があります(2026年8月1日〜)。

離職時の年齢賃金日額の上限基本手当日額の上限
29歳以下14,900円7,450円
30〜44歳16,540円8,270円
45〜59歳18,220円9,110円
60〜64歳17,400円7,830円

下限は全年齢共通で基本手当日額2,562円。どれだけ月収が高くても、45〜59歳で1日9,110円(28日分で約25.5万円)が天井というわけです。出典は厚生労働省「令和8年8月1日からの基本手当日額等の適用について」です。

ステップ3:総額 = 基本手当日額 × 所定給付日数

もらえる日数(所定給付日数)は、離職理由・年齢・雇用保険の加入期間で決まります。

自己都合退職(一般の離職者)は、年齢に関係なくこの表です。

雇用保険の加入期間1年以上10年未満10年以上20年未満20年以上
所定給付日数90日120日150日

会社都合退職(特定受給資格者)になると、ぐっと手厚くなります。

年齢\加入期間1年未満1〜5年5〜10年10〜20年20年以上
29歳以下90日90日120日180日
30〜34歳90日120日180日210日240日
35〜44歳90日150日180日240日270日
45〜59歳90日180日240日270日330日
60〜64歳90日150日180日210日240日

同じ月収・同じ勤続年数でも、自己都合か会社都合かで総額が2倍以上変わることも珍しくありません。また、自己都合の場合は受給開始まで原則1ヶ月の給付制限があります(2025年4月改正で2ヶ月から短縮)。振込がいつになるかは自己都合退職の失業保険はいつからもらえるかで詳しく解説しています。

月収別・失業保険の総額早見表【2026年8月時点】

ここからが本題です。「月収◯万円なら結局いくらか」を、2026年8月1日改定後の計算式で僕が試算しました(賃金日額=月収×6÷180、1円未満切り捨て。月収は残業代等を含む額面です)。

まずは1日あたり・1ヶ月あたりの金額

離職前の月収(額面)基本手当日額月額換算(28日分)月収に対する割合
20万円約5,036円約14.1万円約76%
25万円約5,775円約16.2万円約69%
30万円約6,307円約17.7万円約63%
35万円約6,629円約18.6万円約57%
40万円約6,744円約18.9万円約51%

失業保険は4週間(28日)ごとの認定日のたびに28日分ずつ振り込まれるので、生活費の目安になるのは「月額換算」の列です。見ての通り、月収が高い人ほど「率」は下がっていきます

※この表は離職時30〜59歳の場合。月収20〜40万円の範囲なら59歳以下は同じ計算式です(60〜64歳は別計算)。月収が約45万円を超えると、29歳以下は上限(日額7,450円)に到達します。

自己都合退職の総額早見表

月収\加入期間1〜10年(90日)10〜20年(120日)20年以上(150日)
20万円約45万円約60万円約76万円
25万円約52万円約69万円約87万円
30万円約57万円約76万円約95万円
35万円約60万円約80万円約99万円
40万円約61万円約81万円約101万円

会社都合退職の総額早見表

月収\パターン25歳・勤続3年(90日)35歳・勤続8年(180日)40歳・勤続12年(240日)50歳・勤続22年(330日)
20万円約45万円約91万円約121万円約166万円
25万円約52万円約104万円約139万円約191万円
30万円約57万円約114万円約151万円約208万円
35万円約60万円約119万円約159万円約219万円
40万円約61万円約121万円約162万円約223万円

あくまで概算ですが、相場観をつかむにはこの早見表で十分だと思います。正確な金額は、離職票に記載された実際の賃金をもとにハローワークが決定します。手続きの際に窓口で教えてもらえるので、細かい数字はそこで確認するのが確実です。

計算の落とし穴5つ——「思ったより少ない」を防ぐ

シミュレーションと実際の金額がずれる原因は、だいたいこの5つに集約されます。

1. 賞与(ボーナス)は計算に入らない

賃金日額の対象は毎月の給与だけ。3ヶ月を超える期間ごとに支払われる賞与は除外されます。「年収450万円だから月収37.5万円で計算」とやってしまうと、大きな過大見積もりに。年収ではなく月給ベースで考えてください。

2. 手取りではなく総支給(額面)で計算する

こちらは逆に、少なく見積もりがちなポイントです。計算のベースは税金・社会保険料が引かれるの総支給額で、残業代や通勤手当も含みます。手取り25万円の人なら額面は30万円前後のことが多いので、その場合に見るべきは早見表の「30万円」の行です。

3. 上限額がある

月収がおおよそ45万円(29歳以下)〜55万円(45〜59歳)を超えると上限に達し、それ以上は月収が高くても受給額は増えません。高収入の人ほど、実質の給付率は5割を切っていきます。

4. 60〜64歳は別の計算式

60歳以上65歳未満は給付率が45〜80%で、基本手当日額の上限も7,830円と低めです。定年後の失業給付を見込んでいる人は、この記事の早見表より少なめに見ておいたほうが安全でしょう。

5. 金額は毎年8月1日に改定される

賃金日額・基本手当日額の上限や下限は、毎年8月1日に全国の賃金水準に合わせて見直されます。この記事の数字は2026年8月1日改定後のものですが、ネット上には1〜2年前の古い金額のまま止まっている記事も少なくありません。シミュレーション記事やツールを見るときは、必ず「いつ時点の数字か」を確認してください。

受け取れるお金を増やす・早める視点

同じ条件で辞めても、制度を知っているかどうかで手元に残るお金は変わります。押さえておきたいのは次の3つです。

教育訓練を受けると給付制限なしで受給できる

2025年4月の改正で、離職期間中(または離職日前1年以内)に厚生労働省が定める教育訓練を受けると、自己都合退職でも給付制限が解除され、待期7日の後すぐに受給が始まるようになりました。スキルアップしながら約1ヶ月早くお金が入るので、資格取得などを考えているなら使わない手はない制度です。

早く再就職すれば「再就職手当」がもらえる

所定給付日数を3分の2以上残して再就職すると残り日数分の70%、3分の1以上なら60%が一時金でもらえます。「もらい切らないと損」ではなく、早く決まっても損しにくい設計になっているわけです。

働ける状態でないなら、失業保険以外の給付も検討する

失業保険は「働ける状態で求職活動をしている人」が対象です。うつやケガなどですぐに働けない場合は、傷病手当金など別の制度が対象になるケースがあります。自分がどの給付を使えるのか分からない人は、社会保険給付金サポートの比較記事も参考にしてみてください。

なお、受給には離職票の受け取りとハローワークでの申請が必須です。退職後にやるべき手続きの全体像と期限は退職後の手続き一覧にまとめました。

よくある質問

Q. 月収25万円だと総額いくらもらえますか?

2026年8月時点の試算で、基本手当日額は約5,775円です。自己都合・勤続5年なら90日分で約52万円、会社都合(35歳・勤続10年)なら240日分で約139万円が目安になります。

Q. 手取りと総支給、どっちで計算しますか?

総支給(額面)です。残業代・通勤手当込みで、税金や社会保険料が引かれる前の金額で計算します。手取りで計算すると、実際より少ない見積もりになってしまいます。

Q. ボーナスは計算に入りますか?

入りません。対象は離職前6ヶ月の毎月の給与のみです。年収ベースで割り戻すと過大見積もりになるので注意してください。

Q. パート・アルバイトでももらえますか?

雇用保険に加入していて、原則として離職前2年間に被保険者期間が通算12ヶ月以上(会社都合等の場合は離職前1年間に6ヶ月以上)あれば対象です。金額の計算式は正社員と同じになります。

まとめ:早見表で相場をつかんで、正確な金額はハローワークで

  • 総額のざっくり相場は「月収(額面)の5〜8割 × 90日〜330日」
  • 計算は「賃金日額 → ×給付率50〜80% → ×給付日数」の3ステップ
  • 賞与は入らない・手取りでなく総支給・上限額あり、が三大落とし穴
  • 金額は毎年8月1日に改定。この記事の数字は2026年8月時点の最新額

失業保険は、申請しなければ1円ももらえません。そして自己都合か会社都合かで、もらい始められる時期も総額も大きく変わります。受給開始のタイミングは失業保険はいつからもらえるか、退職前後の手続き全体の流れは退職後の手続き一覧で確認してみてください。

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